第58回日本側弯症学会学術集会

会長挨拶

第58回日本側彎症学会学術集会

会長 柳田 晴久

(福岡市立こども病院 整形・脊椎外科 科長)

 この度第58回日本側彎症学会を福岡で開催させていただくことを大変光栄に存じます。本学会に関わるすべての皆様に感謝申し上げます。
 伝統ある本学会に私が初めて参加したのは1997年(第31回)でした。以来、本学会は私にとりましては何よりの情報が得られる中心的な学会であり、全国の先生方から本当に多くのことを学ばせていただきました。この間、AISの手術法はHybrid法からPedicle Screw法へ発展し、また早期発症側弯症に対してはDual Growing Rod法、VEPTR、Shilla法などの成長温存手術が開発・導入されました。また本邦でのマルチセンタースタディによるAISの遺伝子解析研究の進歩、成人脊柱変形に対する評価法や手術法の進歩など、大きく発展した分野は枚挙にいとまがありません。本学会が日本における側弯症治療の発展に貢献してきたことは論を待ちません。
 今回の学会のテーマは「匠の技と革新技術」としました。もし私がこれから側弯症治療に携わろうとする若手医師であったならば学会で何を学びたいだろうかと考えたときに浮かんだのはこの二つでした。経験豊富な脊椎外科医の技を知りたいし、またAIを利用した診断やナビゲーションやロボットを使用した治療の最先端についても知りたいところです。よってシンポジウムや主題ではこれらの話題を中心にしたいと思います。
 もちろんそれ以外にも学校検診や装具治療、AISの原因究明、成人脊柱変形治療の進歩など普遍的な問題を討論するのも本学会の使命と考えておりますので、会員の皆様から広く演題を募集いたします。
 本学術集会が単独で開催されるのは今回が最後となりそうですが、幸いなことに本学会の前日にSRSのWorld Wide Courseが同会場で開催されることになっております。SRSからの4名の講師陣を迎え、国際的な三日間にできればと考えております。どうかたくさんの演題をご応募いただきますようお願いいたします。

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